2017年11月8日、術後13ヶ月目の胸部CT検査を受けに、福井県立病院へ行ってきました。
検査結果は肺に影もなく異常なし。検査結果のお話は3分程度で終了。その後、がん治療の最前線情報を教えてもらうことができました。
陽子線治療が保険適用
お話をしてくださったのは、粒子線治療と口腔がんの動注療法の名医であり、現在伊勢赤十字病院の放射線科部長をされている不破信和先生です。
実は今までF先生でブログを書いていたのですが、なんと先生が私のブログをご覧になっていたことがわかりました。
そしてお名前と病院名を公表することに許可をいただきましたので、今後は実名で記載させていただくことになりました。
不破先生とはセカンドオピニオンとして受診したのがきっかけですが、福井での治療後もフォローしていただいております。セカンドオピニオン患者のフォローをしてくださる医師はどれだけいらっしゃるでしょうか。おそらく非常に少ないと思います。
今回不破先生にブログを発見されたことで、ぶっちゃけトークをさせていただきました。腺様嚢胞癌の仲間から「不破先生に聞いて欲しいことがあるんです」とメッセージをいただくことなど。すると「舌癌患者は私が診てあげるから伊勢に来たらいいよ」と快いお返事をいただきました。
舌癌で治療法に行き詰まった時は、不破先生のお力を借りてくださいね。
さてさて、ここからが本題です。
陽子線治療が2018年4月保険適用
今まで先進医療扱いだった腺様嚢胞癌に対する陽子線治療が、2018年4月から保険適用になるようです。
注意する点は、まずは原発部位に対して保険適用となること。つまり転移箇所には保険適用外ですが、順次適用になると予想されています。
希少がんに対して治療の選択肢の拡大
これは腺様嚢胞癌やメラノーマといった希少がんに対して、治療の選択肢を広げようという動きから保険適用になりました。その為、今回扁平上皮がんについては対象外となります。
今まで陽子線治療を勧めたくても治療費が約300万円必要なことから、私は「治療の選択肢として考えて欲しい」という言葉で伝えてきました。しかし保険適用が実現した際には、陽子線治療と動注化学療法について積極的に話をしてみたいと思います。
ラジオ波焼灼術が2018年4月保険適用の見込み
腺様嚢胞癌の肺転移の治療法は、一ヶ所なら手術、多発転移なら経過観察、つまり治療法がない状態でした。
しかし2017年4月に免疫チェックポイント阻害薬オプジーボが頭頸部癌に保険適用となり、多発転移の治療法として脚光を浴びました。但し、効果の程は不確かなもの(腺様嚢胞癌の患者自体が少ないので)というのが現状でした。
そして今回、肺転移した腺様嚢胞癌に対してラジオ波焼灼術が保険適用になるようです。注意する点は、転移箇所が3ヶ所までがラジオ波焼灼術の適応範囲だと予想されます。詳しくはラジオ波焼灼術を実施されている医療機関にてお確かめください。
ちなみに私もラジオ波焼灼術を、治療法の選択肢に入れて考えていた時期がありました。
【肺転移】陽子線で叩いてからのオプジーボ
不破先生のお話をまとめると、肺転移の治療は陽子線で叩いたのち、オプジーボを投与する、これが一番効果的のようです。
理想の治療法を現実化するには、陽子線治療が標準治療になること、そして腺様嚢胞癌に対するオプジーポのエビデンスが集まり、効果が認められることが求められています。
適用条件があるものの、新薬が開発され、希少がんである腺様嚢胞癌に効果のある治療法が生まれたことはとてもありがたい状況です。治療法がなく先に逝ってしまわれた仲間の分まで、一生懸命生き延びましょう。
その為に私ができることは、不破先生からいただいた大切な情報を必要としている人に届けること。そして自身が治療5年後も生き続け、5年制御率を上げる為に貢献したいと思います。
厚生労働省の専門家会議は15日、がんの放射線治療の一種「粒子線治療」について、前立腺がんと口やのどの中にできる「頭頸部(けいぶ)腫瘍(しゅよう)」に対し、公的医療保険の適用が妥当だと評価した。ー中略ー
頭頸部腫瘍のうち、口腔(こうくう)、咽喉(いんこう)頭の扁平(へんぺい)上皮がんは対象外となる。
コメント
まりもさん、こんばんは。
僕もセカンドオピニオンで不破先生に診てもらった腺様嚢胞癌患者のひとりです。
まりもさんの仰るように、こんなにも親身になって下さる先生はなかなかいないと思います。僕にもすごく親身にして下さりました。また不破先生にお話を聞きに行きたいと思いました。
そして腺様嚢胞癌の治療に対して陽子線治療やラジオ波焼灼術の保険適用の見込みがあるという事で本当に嬉しいニュースですよね!そして肺転移の理想の治療方法も。こんな素晴らしい情報を共有して下さりありがとうございます。僕もできる限り共有しますのでよろしくお願い致します。
ヤマさん、新しいサイトにコメントいただきありがとうございます。(ヤマさんが第一号です)
そうですね、ヤマさんも不破先生にセカンドオピニオンをされてましたものね。
不破先生は、患者にここまで情報を漏らしても大丈夫なの?!って心配するほど(笑)
惜しみなく情報を提供してくださるんですよね(どこまでブログに書いていいのか判断がむずかしかったりしますが(^^;;)
医師としてだけでなく、先生の人柄が大好きで私はファンになってしまいました。
いつの日か、ヤマさんと不破先生について語りたいですね〜☆
私もヤマさんのブログ更新、いつも楽しみにしています。
患者同士が情報を共有して、腺様嚢胞癌に罹られた方の手助けが出来るといいですね。
一緒に生き延びましょうね!
まりもさん、こんにちは!はまです。
まずは、素晴らしいサイトが立ち上がりましたね。
とっても羨ましく思っています。
美しくてわかり易くまとまっていますよね~、さすがまりもさんです。
「腺様嚢胞癌」と言えばこのサイトを見てくれれば全てわかるいう
最強のサイトにして欲しいなって思います。
ボクも今からWEBの勉強をしようかな…、でもそんなに簡単なことではないですよね。
さて、陽子線治療の情報もありがとうございました。
これから腺様嚢胞癌の治療をする方には朗報ですよね。
そのうちボクのブログでもシェアさせていただければと思います。
また遊びに来まーす!
はまさん、こんにちは〜☆
新しいブログに遊びに来ていただきありがとうございます。
実は14日から20日までタイへ行っておりまして、お返事が遅くなり申し訳ございませんでした。
ブログは当初、FC2ブログで慣れたら移行する予定でしたが、ぬるま湯に浸かってしまい3年という月日が経ってしまいました(笑)
はまさんはデザイナーですか?と思うぐらいデザインセンスが良くて羨ましいです。
いつかお会いする時が来ましたら、お仕事についてもお話を聞かせていただきたいです。
まだまだ勉強しながらの運営ですが、わかりやすい言葉でお伝えできればと考えています。
今後ともよろしくお願いいたしますm(_)m
こんばんは。
不破先生、素敵ですね。一度はお会いしてみたいなぁと思っています✿ ・*
陽子線治療の保険適用嬉しいニュースですね。制限はあるものの肺転移していても原発の適応があるのも素晴らしいと思います。
センターの先生も腺様嚢胞癌は脳が近いから、とにかく頭頸部を治療しないといけないとおっしゃってました。
私は肺転移の数が多いのでラジオ波は無理そうです。。。早く何か欲しいです!ほんとに。いくらゆっくりの進みと言えども時間がないです。
りんごさん、こんにちは〜☆
新しいブログにコメントをいただきありがとうございます。
実は14日から20日までタイへ行っておりまして、お返事が遅くなり申し訳ございませんでした。
先日の診察時に、近赤外線治療についての情報を探り出そうとしたら、陽子線とラジオ波の保険適用のお話を聞くことができました☆
残念ながら近赤外線情報はなかったのですが、りんごさんとのやり取りがあったからこそ、新しい情報をいただくことができたので感謝しております。
ラジオ波の他に、サイバーナイフで両肺を治療をされ、左肺から癌が消えたと報告してくださった方もいらっしゃいます。
ラジオ波もサイバーナイフも関西圏で治療可能ですので、詳しい情報が必要であればメールくださいね。
はじめまして。
大変貴重な情報をありがとうございます。
当方の場合、肺転移巣の数からして保険適応とはなりそうにありませんが、ラジオ波焼灼法がそれだけ効果と安全性が認められてきた証だろうと思います。
このまま完治は無理でも、せめて上手に付き合ってゆけたらな…と、思っております。
yuさん、はじめまして。
コメントをいただきありがとうございます。
yuさんはアメブロでサブタイトル〜少しだけ専門的に〜を運営されているyuさんでしょうか。
実は肺転移した時に、腫瘍がどれだけ大きくなったら治療をするか、判断基準を自分で決めるにあたり、一番参考にさせてもらったのがyuさんのブログだったのです。
お礼を伝えたかったのですが、アメブロ会員ではなかったのでコンタクトを取れずにいましたが、今回yuさんからコメントをいただけて嬉しく思います。
改めて、多くの情報を提供していただきありがとうございました。
ラジオ波については今後も不破先生から情報をいただけると思われます。
情報を共有して、少しでも仲間とともに長く生きられるように発信していきたいと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。
こちらこそ、よろしくお願いいたします。
そうです、アメブロのyuです。個人的な興味本意のブログですが、少しでもお役に立てたのでしたら、光栄です。
やはり、あのyuさんでしたか!繋がれて嬉しいです。
yuさんのブログはACC仲間から、このブログを参考にされてはどうですか?
という形でよくご紹介を受けます(私はブログ開設当初からの読者なんですけどね(^^;)
これからも他国での研究発表など伝えていただければ嬉しいです。